家族葬は、現代のニーズに即していることから選ばれることが増えています。しかし「なにか特別なことをするのだろうか?」と疑問を持たれる方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、家族葬について詳しく解説し、どこまで参列者を呼ぶべきかなど知っておきたいポイントをご紹介します。
目次
奄美の家族葬とは?
全国的に家族葬とは、家族や親族、親しい友人・知人などごく親しい方々のみで執り行う葬儀のことをいいます。
しかし、奄美の場合は家族葬でしたいと思っていても、人と人とのつながりが深く、どこからか聞いて最終的には100名以上の方が参列してくれるケースもあります。
実際には家族葬についての明確な定義はないのですが、奄美では新聞のお悔やみ欄に掲載するかしないかというのが、一つの線引きになるといえます。
皆さんにお知らせをするのか、それとも家族葬でするのかは、ご家族でよく話し合って決めることが大切になってきます。
密葬との違い
家族葬と似ており、よく混同される葬儀の形式に「密葬」があります。密葬とは、家族や親しい人だけで内々に執り行う葬儀です。そして後日改めて一般参列者向けの「本葬」を執り行います。
密葬はまずは親しい方々のみで静かにお別れしたいという気持ちに応えるためのものであり、本葬を前提として執り行われます。密葬は後日本葬をセットで行うという点が、家族葬との大きな違いです。密葬は、著名人や企業の経営者など、葬儀に非常に多くの参列者が見込まれる方の場合に行われます。
家族葬の費用
葬儀費用とは大きく3つに分けられます。
- 儀式費用・・・祭壇や棺、霊柩車、骨壺などの葬儀式で必要なもの。
- 司式者への費用・・・お寺へのお布施など。無宗教の場合はかかりません。
- 接待費・・・香典返し代や飲食代など、人数によって変動するもの。
一般葬と家族葬の費用の大きな違いは接待費です。一般葬のように沢山の方が参列すれば必然的に接待費は増えます。
お葬式を執り行うための儀式費用は、家族葬でも選ぶプランや内容によって負担が異なります。
お坊さんや神父さんなど司式者に対しての費用も宗教によって違ってきます。
家族葬のメリット
家族葬のメリットについてご紹介します。
故人とのお別れの時間をゆっくり取れる
家族葬の場合、故人様との最後の時間をゆっくり過ごせます。家族葬は、参列者を少なくすることで準備にかかる手間を軽減できます。そのため、葬儀の準備や当日の対応に追われることがなく、故人とのお別れの時間をゆっくりとれます。
参列者対応の負担が軽減される
一般葬は、家族葬よりも参列者が多くなるため、参列者への配慮や対応に追われます。家族葬の場合は、そのような負担を軽減でき、心身ともにゆとりを持てる点がメリットです。
家族葬のデメリット
家族葬はメリットがある一方で、注意しなければデメリットとなる部分もあります。
葬儀後の弔問客対応が増える可能性がある
家族葬では、葬儀が終わった後に訃報を聞いた方が弔問に来る可能性があります。葬儀の参列者を限定していたために、葬儀に参列できなかった人が増えることになります。
弔問の対応をする機会が増えると、遺族の負担は少なくはありません。葬儀後は遺品の整理や手続き関係など、さまざまな対応に追われることになります。そのような状況のなかで、弔問の対応を並行して対応しなければなりません。故人様とは親しい仲だったとしても、自身とは交流がない人を自宅に招き入れることに抵抗を感じる方もいらっしゃるでしょう。
葬儀後の弔問客の対応に困らないためにも、家族葬にするかの判断は慎重に行う必要があります。
参列者の選別が難しい
家族葬は家族だけで執り行うわけではなく、親しい間柄の方も含まれます。しかし親しい方というのは基準が不明確なものであり、参列者の選別に迷ってしまう可能性があります。
「葬儀に呼んでほしかった」と不満につながる恐れもあり、後にトラブルとなることもあります。そのため、葬儀の前には知人へ訃報の連絡をしておき、家族葬である旨を伝えておくことで、事情を理解してもらいトラブルや不満につながるケースを避けられるでしょう。
一般葬に比べて香典合計金額が低い
家族葬の場合、参列者が少なくなることから一般葬よりもお香典を受け取ることが見込めなくなります。お香典の費用を葬儀代に割り当てることができず、家族が実際に払う自己負担の割合が高くなることが考えられます。
家族葬では香典を受け取ることが少なくなる点を把握しておけば、家族葬のプランや内容を計画しやすくなります。
知っておくべきポイント
家族葬を執り行ううえで大切なポイントをご紹介します。
訃報の連絡について
家族葬で訃報を知らせるのは、葬儀に参列してもらう近親者に絞るケースが多いです。訃報が知れ渡ると故人の友人や知人は、「呼ばれてないけど参列したい」「参列すべきなのか?」などと混乱を招くことになります。
訃報の連絡は、参列してほしい方などに留めておきます。
また、葬儀のあとに家族葬を行った旨を挨拶状や地元新聞で伝える方もいらっしゃいますが、生前のお付き合いが多い方や家族のお知り合いが多い場合などは特に注意が必要です。後日お知らせすることで、「各々の都合で自宅に弔問にきてその対応に追われた」「お顔を見てお別れしたかったのに…と言われて困った」などのご家族のご意見をよくお伺いします。
なので、誰にお知らせするのかはご家族でよく話し合っておく必要があります。
参列をお断りする場合の対応方法
実際に参列をお断りする場合、以下の内容を伝えるとよいでしょう。
- 家族葬である
- 近親者のみで執り行うため参列をお断りする
- 故人の意向である
また弔問や香典に関してもお断りする場合、その旨を伝えるようにします。故人の意向であることを伝えることで、トラブルや不愉快な思いにつながるようなことを防げます。
遺族の服装について
家族葬の場合も一般葬と服装は変わりません。
参列する際のマナー
家族葬は近年では増えてつつあるため、参列する立場となるケースもあるでしょう。訃報の連絡を受けた場合には、どのように対応するのがマナーなのでしょうか。
参列の判断について
訃報の連絡を受けて「家族葬」と聞いたけれど、参列はどうすればいいんだろう悩んでしまうケースもあるでしょう。
一般的には、訃報の連絡の内容に参列をお断りする旨が記載されている場合は、参列しないのが基本です。。または、葬儀の会場や日程などが記されていないこともあります。これらのケースでは参列を控えます。
一方で、葬儀の会場や日時が記されて、なおかつ参列をお断りする内容がなければ参列しても問題ありません。会場の連絡やお断りの文言によって判断できますが、判断がつかない場合には遺族に確認すると安心です。
香典について
家族葬に限らず、遺族から香典を辞退する内容の連絡があった場合は無理に渡さないのがマナーです。供花なども避けたようがよいでしょう。香典辞退の連絡がとくになければ、持参します。香典の相場や渡し方のマナーは一般葬と変わりません。
参列する際の服装について
家族葬に参列する場合は、基本的には準喪服を着用します。遺族から「平服で」と案内された場合には、略喪服を着用します。略喪服は、黒やダークカラーのスーツやワンピースです。
まとめ
以上、「家族葬」についてご紹介しました。時代の移り代わりなどの背景から家族葬を選ぶ方が増えている一方、実際の家族葬ではトラブルになる場合も多くなってきました。そのため訃報の連絡や参列者の選定などポイントを押さえておくことで、滞りなく進められるでしょう。
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